QUATERMASS

今度はグスタフソン絡みでQUATERMASS!70年発表の唯一の作品がこれです。

静かなキーボードのイントロダクションに導かれアルバムは幕を開けます。続いてRITCHIEがRAINBOWでもやった「BLACK SHEEP」、確かにキャッチーな名曲ですね。ジェームス・ディオよりグスタフソンのほうがこの曲に合っているのでは?あまり評価されてないけど、グスタフソンってボーカリストとしてもっと評価されるべき!どうしても裏方ベーシストのイメージが強いけど英国きっての唄えるベーシストですよ!英国庭園をイメージさせる「GOOD LORD KNOWS」に続いて「UP ON GROUND」これ、格好良い!このバンドってプログレで語られるけど絶対ハードロックバンドです。ロビンソンのハモンドも荒れ狂ってます。

B面に移ってこれまた大好きな「GEMINI」!スピード感溢れたオルガン・ハードロックです。途中ピアノを挟んでのハモンドのソロ、格好ええわ〜。「GEMINI」の格好いいエンディングから間髪入れずに始まる「MAKE UP YOUR MIND」がまた名曲、唄メロが大好きです。中盤のソロパートも充実していて決してプログレやなくてハードロックのソロって感じです。SPEED KINGがオープニングの頃のジョン・ロードのソロパートを思い出してしまいました。「BLACK SHEEP」「GEMINI」「MAKE UP」の作曲はハモンドという人物なのですが詳しい情報がありません。誰か知らんかな?そして大作「LAUGHING TACKLE」、オーケストラも入れ、アンダーウッドのドラムソロもあり〜の気合入った大作です。これなんかプログレ者が高い評価をしている要因でしょうね。個人的にはちょっときついですわ。

CDには2曲ボーナストラックがついていて「ONE BLIND MICE」が無茶苦茶格好よい名曲です。まさにオルガン・ハードロックの極地のような曲です。もう1曲の「PUNTING」はジャムったようなどうでもええ曲です。

QUATERMASSはBOOT音源では70年8月のBBC出演時と71年春の解散寸前のベルリンの2つが出てました。BBCのほうは当然放送音源なので音はいいのですが、やっぱり生が聴けるベルリンのほうが興味深いです。隠密ですが時代を考えれば十分聴けるレベルですし、HARD STUFF時代の曲もやってるし中古で見つけたらGETです。

この後グスタフソンはHARD STUFF、その後ロキシー、イアン・ギラン・バンドへ。ロビンソンはBLIND X、バーバラ・ガスキンと組んだりしてます。苦労人アンダーウッドはSTRAPPSからギランへと渡り歩いて3人とも英国ロックシーンで名前を残していきます。

そろそろ美人数珠繋ぎが終わりにして、新しいパターンに入ろうかなぁ・・・。