OVERDOG / KEEF HARTLEY BAND

最近はすっかり英国づいてます。これも英国ならではのKEEF HARTLEY BAND(略してKHB)の4THにして最高傑作「OVERDOG」。71年作です。


ジョン・メイオール&ブルース・ブレーカーズに在籍したドラマーのキーフ・ハートリーが結成したバンド、バンマスのキーフのドラムも聴きものなんやけど、このバンドの最大の魅力はミラー・アンダーソンの渋いボーカルでしょう。実は隠れミラー・アンダーソン・フリークでこの人のソロとかヘムロックなんかも愛聴盤です。ちなみにこのアルバムでも殆どの曲を書いてます。

このKHBはコロシアムみたいなブルース、ジャズあたりの系統なんやけど、ちょっとエスニック風味があってブラスもバリバリ、パーカッシヴでもあり、もうちょっとロックっぽくてコロシアムみたいインテリやなくて世俗的なんやよね。

トップの「YOU CAN CHOOSE」なんか典型的ナンバー。このくぐもったギターのトーンがたまらんわ。中間のソロの入り口なんかベースが格好ええわ。ちなみにベースは俺の3大ベーシストの一人、後にユーライア・ヒープに加入するゲイリー・セインです。2曲目の「PLAIN TALKIN'」は大好きな曲。ちょっとお洒落でソウルっぽい、かつ疾走感に溢れた名曲です。静かなボーカルパートからエスニックに展開する「EN ROUTE」に続いてのタイトル曲。う〜ん、タイトル曲の割には大したことないなぁ。そしてシングルにもなった「ROUNDABOUT」。これはトップ曲と並んで典型的KHBのナンバー。エスニックにパーカッシヴに始まり、典型的英国ブルースロックのボーカルパート、ジャジーな中間のブラスのソロパートとKHBの魅力を凝縮したような名曲です。そしてムーディな「IMITATION FROM HOME」は最近のクラブでもかかりそうなインスト曲。最期はミラー・アンダーソン節全開のバラード「WE ARE ALL THE SAME」で幕を閉めます。トップ、2曲目、「ROUNDABOUT」、ラストのバラードがベストトラックかな。

はっきり言ってハードロック、プログレ以前の英国ロックですが、このブルース、ジャズにエスニック風味を加えた下世話なコロシアムといった感じの本作、真の英国狂いならぜひ聴いてください。

追伸;今週土曜日、松阪マクサのTHREE TIMES HEAVENのライブ迫ってきました。ぜひご来場ください!