FIRE WIND / ELECTRIC SUN

3大ジミヘン・フォロワー、最後はウリロート率いるELECTRIC SUN。

これは80年発表の「FIRE WIND」2ndです。1stより曲が良くなったし、3rdほど大仰しくもなく、ロックバンドとしてのバランスもとれていて一番お勧めです。

トップの「Cast away」「Indian down」とウリ流ジミヘンチューンが続きます。ロビントロワー程ブルースっぽさはなく、フランクマリノ程凝った音でもなく、ちょっとメロディアスでキャッチーな部分が実は大好き!たしかに全方面で酷評されてる通り、ウリのボーカルは酷い!ディランを真似たジミヘン、そのジミヘンを真似してるんやけど、いかんせんボイスに深みがない!上っ面を滑る感じやな。これだけ全方面から酷評されているのになんで歌うんやろ?ましてスコーピオンズ時代なんかクラウスのような名ボーカリストがいるのに必ずアルバムで数曲歌うもんなぁ。そして「I'll be loving you」、メロディアスなバラード。ギターも艶っぽくいかにもストラトの音色、ええわ!そしてタイトル曲、ジミヘン系に疾走感が伴った名曲です。これでボーカルが・・・。

B面もウリ流ジミヘンチューンの「Another rainbow」で始まる。なにしろ曲がええわぁ、これでボーカルが・・・(しつこい!)。そしてメロディックなナンバーが2曲、これも曲がええよ〜。ジミヘンがさらにメロウになった感じ。この辺りまでくるとウリのヘタヘタ(決してヘタウマではない)ボーカルも馴れてきたかな?うん、クセになってきた!最後は4部構成の「HIROSHIMA」。ハードなボーカル曲「Enola gay」は名曲なんやけどその後のインスト部分はちょっと蛇足的かな?もうちょっとコンパクトにまとめたほうがええんちゃう?

3大ジミヘンフォロワーもそれぞれ特徴があって、ブルージーなロビン(一番ジミヘンタイプの典型でしょう)、シンセや女性コーラスが入ってファンキー、ちょっとジャズっぽさもあるマリノ、そして徹底してメロディアス、最後にはオーケストレーションになってしまうウリ。誰がお好み?