NEXT / THE SENSATIONAL ALEX HARVEY BAND

これまた英国限定のSAHB。俺の一番のお気に入りの2ND「NEXT」を紹介します。


これは73年作の2ND。ブルース色が残った1ST、本領発揮のロックオペラ全開の3RD、4THも当然ええけど、やっぱり最高傑作は「NEXT」でしょう。なんせ曲が格好ええし、3RD以降のヒュー・マッケンナのシンセがまだ出しゃばらずピアノ中心なのが嬉しいね。

オープニングの「SWAMPSNAKE」、タイトルからしてええね。基本的にはブルースベースのハードロックなんやけど、重いリズム隊、切れ味最高のザルのギター。ザルは英国ロック界の裏名ギタリスト、前身バンドのTEAR GAS時代から鋭いリフとソロは聴きモノです。そして待ってましたのアレックスのダミ声、もう最高(いやぁ稚拙な表現でゴメン)!続く「GANG BANG」も同傾向の名曲。この2曲、大好き。3曲目は名曲と評判の「FAITH HEALER」。このあたり次作から全開のロックオペラを窺わせる仕上がり。やたら勿体振ったイントロ、ライブのオープニング曲としては最適でしょう。ザルのギターが鋭い!

B面はシングル曲の「GIDDY UP」、プレスリー直系のR&R。エンディングでのドゥー・ワップ調が楽しい。そしてタイトル曲。これはシャンソン歌手のジャック・ブレルがオリジナルらしい(オリジナルは聴いたことありましぇん)。このあたりSAHBの真骨頂!やたらシアトリカルです。そしてソリッドなザルのギターが格好ええ「VAMBO」。ヤケクソ気味のサビのコーラスといいバンドの代表曲でしょう。最後はドラマチックというかシアトリカルな「ティーンエイジ・アイドルの最期」、途中からのアップテンポになってからの格好ええこと!最期はまた人を喰ったようなドゥー・ワップ調で幕を閉じます。

本作から5作目までのライブが全盛期。そのあとバンド解散後はザルはNAZARETH、クリスはマイケル・シェンカー、テッドはロリー・ギャラガーと英国ROCKの一線で活躍していきます。残されたアレックスは再出発を図るも志半ばにして82年に心臓発作で急死・・・合掌!英国ROCK界を底から支えてきたSAHBに感謝です。