GROUNDHOGS

これまた日本ではまったく人気のないGRONDHOGS。地元英国では根強い人気で今でも現役です。Yahooで検索すると出るわ出るわ・・・しっかし英語ばっかり!


1968年デビュー当時はジョン・リー・フッカーのバックをやったりで真っ当なブルースロックバンドだったHOGSですが段々とカラーを出し始め、プログレ・ブルース・ハードロックを確立したのが70年3作目の本作「THANK CHRIST FOR BOMB」です。1曲目の「STRANGE TOWN」は割とまともなブルースハードロック、とは言っても何か変な感触のナンバー。続く「DARKNES IS NO FRIEND」「SOLDIER」は歌メロが絶対おかしい!この2曲はトニー・マクフィーの透明なストラトのトーンもあってクールな印象なんやけど歌メロが変態的です。アコギのブルース引き語りのタイトル曲でホッとします。「GARDEN」はクールな前半からいきなりハードに展開するライブの定番です。「STATUS PEOPLE」もおかしい。イントロのリフから絶対ヘンやし、こんなリフにのって歌うのはもっとヘン!「RITCH MAN、POOR MAN」はなんかトラッドっぽい曲。例えるならTHIN LIZZYの「WISKEY IN JAR」みたいなアイリッシュっぽさがあるな。でもLIZZYみたいな素朴感はかけらも無い、やっぱりヘン。最後の「ECCENTRIC MAN」は十分ヘンなんやけどここまでで腐ってしまった耳にはまともに聴こえる。とりあえずブルースハードロックなんやけど何かヘン。これは聴いてもらうしかない。


出世作の71年4TH「SPLIT」。エンジニアはマーティン・バーチです。前作までよりハードロックに近い仕上がりです。A面は4曲からなる組曲「パート1」は相変わらずヘンな歌メロですがハードで格好ええ。2曲目もハードとクールの対比がええね。と、ここで「パート3」のイントロで本領発揮!歌もおかしいぞ。「パート4」は格好ええシャッフル・ブギーなんやけどやっぱりヘン。前作で耳が腐ってしまったので感じなかったけど、やっぱり本作もヘン。B面は代表曲の「CHERRY RED」。これはりフが格好ええよな。しかし歌の譜割やらヘン、というか練り込まれているのか?この曲ではベースも頑張ってます。「YEAR IN LIFE」は歌メロがむっちゃ気色悪い。「JUNKMAN」はデスコードすれすれのギターフレーズから舐めたような歌メロ部分の展開、なんじゃ〜こりゃ?本領発揮ですな。このあたり精神分裂気味で安定感ゼロです。最後に「GROUNDHOG BLUES」の弾き語りで終わります。マクフィーもまともなブルースギター弾けるじゃん。

HOGSはこの後、分裂症が重くなり7作目の「HOGWASH」メロトロンやら入れたりして殆ど暗黒ジャーマンロックみたいになってしまいます。さらにその後は普通のブルースハードに戻っていくんやけどね。やっぱり最高傑作は「SPLIT」で決まりでしょう。ハードな仕上がりで一番格好よくてお勧めです。でも、絶対聴く人を選ぶよなぁ。