夜しか泳げない / SION

SKIN&BONEのパラドックスでのライブが3月26日にあります。このバンド(ユニット?)のコンセプトは「来る者拒まず、去る者追わず」、とにかく色んな人がひとつの楽曲で遊べる場所にしたかった。初めはブギーズの山口さんとアコギでスタート、その後パーカス、ハープとメンバー増殖中です。まぁ、もうひとつのコンセプトに「ベースの弾き語り」っつうのがあるんやけどね。

そのSKIN&BONEのお手本にさせてもらってます、SIONの「夜しか泳げない」。

岡田勉、下村哲というジャズ畑のリズム隊にRCのチャボ、ROOSTERZの下山純、アナーキーの藤沼伸一、ボ・ガンボズのKYON、そして相棒の松田文というバック。いつものアルバムよりブルース、アコースティック色が強い本作は個人的にはSIONの最高傑作です。

とにかく酒を飲みながら聴くのに最高、曲がええね。「好きにやりなよ」、フェンダー・ローズとチャボのスライド・ギターが心地よいタイトル曲、KYONのロールするピアノがいい「不快指数85」、R&Rの「ごきげんさ」あたりが佳曲、とにかく酒が美味い!

しかし本作は2大名曲がずば抜けてる。まずは「12号室」。小児麻痺で施設に入れられた少年(これはSION本人の幼少期の実話やろう)が美しい少女と出会うストーリーが8分もの曲で綴られている。3ヵ月後に少年は退所するんやけど、最後に悲しい結末が待っている・・・これは種明かししないので、聴いてもらうしかないな。そしてもう1曲、「きれいだ」。淡々としたウッドベースと遠くから響く下山のギターのコントラストが最高。酔っ払いが路上で眠ってる詩なんやけど、サビの「天使たちが羽のつけ根を撫でているぜ」がタイトル通りすごく綺麗です。あ、ウッドベースのソロも酔っ払ったみたいで味があるよ。

あぁ、こんなん聴くとピアノが欲しくなってしまう・・・SKIN&BONE、ピアノ募集中です!他のパートも全然OK、ギターちょっと弾きたいとか、ちょっと歌わせて!という人おったらドンドン入って!よろしく〜!!