中期のSTREET SLIDERS

「ANGEL DUSTER」「BACK TO BACK」と12INCHシングルを佐久間プロデューサーと組んで連発。セールス的にも好評、追い風を受けてSLIDERSもいよいよメジャーになっていきます。

 SLIDERSがメジャーシーンになった記念作が「ANGELS」です。トップの「BOYS JUMP」からしていきなりメジャー感バリバリです。ちょっと個人的にはこれはいただけない。SLIDERSのクールでシニカルな感じがあまり感じられません。でも続く「SPECIAL WOMAN」「BACK TO BACK」はゴージャスな感じがうまくSLIDERSにフィットした名曲です。続く「蜃気楼」これは隠れた名曲です。2NDの「DANCIN' DOLL」のようなバタ臭いメロディが大好きです。「ANGEL DUSTER」は名曲と言われてるけど個人的にはそんなにかな?残りのB面曲ははっきり言ってやっつけ仕事的な曲が多い!まぁ「U&D BABY」は蘭丸のボーカル曲の中では一番好きやけど・・・。CDにはそれまでのシングルB面曲がボーナス収録されてるけど「NO DOWN」「PARTY IS OVER」ともに新しいSLIDERSっぽい軽快なR&Rでなかなかの佳曲です。本作で一気にメジャーになったけど、アルバムとしての整合性はなくシングルと寄せ集めって感じになってしまってます。歌詞も外部ライターが書いたりしてるし・・・。

 これも売れた「BAD INFLUENCE」。JEREMY GREENとプロデューサーに迎えた英国録音。メジャーになったSLIDERSが佐久間氏と別れてちょっと自分らしさを取り戻そうとしてる感じ。「ダイヤモンド」も割りと淡々と始まります。とは言っても結構キャッチーなんやけどね。ポップな「MISS YOU」に続いて「EASY ACTION」。生ギターから始まる割とアーシーなR&R。サビとかやっぱポップなんやけど大好きな曲です。本格的なレゲエに挑戦した「途方に暮れて」は個人的にはイマイチかな。「HOLD ON」は軽快なR&R、「ハイエナ」は珍しく攻撃的なナンバーで大好きです。「風が強い日」は生ギターとスライドの心地よいバラード、名曲です。忙しすぎるHARRYの苛立った心を自ら洗い流すような曲です。本作は「ANGELS」ほどメジャー感ビシバシしておらず、若干SLIDERSらしさを取り戻した感じですが、まだ曲によっての出来が落差があるかなぁ。

この頃のライブも観に行きました。「やっぱ売れると勢いがあるなぁ」と思ったものです。でも一気に大メジャーになる時にズズのバイク事故でツアーはキャンセル。まぁこれもSLIDERSらしいね。