ITS A CIRCUS WORLD / AXIS

またまたトリオバンドを紹介、USハード系のB級強者が結成したAXIS、当時は国内盤も出ていた78年の作品です。

78年当時はエアロ、キッスを筆頭にエンジェル、スターズ、テッド・ニュージェントなどなどUSハードがピークにあった頃。この波に乗ろうと元デリンジャーのギタリスト、ダニー・ジョンソンとドをラマーのヴィニー・アピスが旧友のベーシスト、ジェイ・ディビスを誘って結成したのがこのAXIS、唯一の作品です。

トップの「Brown Eyes」から格好いいリフが炸裂、ドラムも兄貴のカーマインに負けず劣らずバタバタしてます。いきなりのキラーナンバー。ちょっとボーカルが線が細いか?続く「Busted Love」とキラーナンバーが続きます。そしてちょっとポップな「Soldier Of Love」、名曲です。ユニゾンやらソロやらでベースが頑張ってます。

B面はいかにもボンゾなイントロからいかにもゼップな「Armageddon」。ゼップライクでもメロディーはポップ、重くなり過ぎないのがAXIS風?続く「レイの電気牧場」「Stormy Weather」は二人がかつて在籍したデリンジャーを思わせるキャッチーなナンバー。この辺り大好きです。そしてUSハードの典型的ナンバー「Cats in Alley」「Bandits Rock」と実はB面に名曲が目白押し!

70年代初期のウインター・デリンジャーあたりのファミリーからの末裔ながら78年だけあって流石にソリッド、曲もよく練られていてなかなかの力作。これでボーカルが凄みがあったら間違いなくUSハード名作なんやけどなぁ。

本作を残してAXISは解散、ダニーはインギー、ヴァイの不幸な後任としてグラハムボネット率いるアルカトラズへ。ジェイはロッドスチュワートのバック、そしてヴィニーはオジーの後ロニーの参加したサバスへ。流石に強者だけあって結構メジャーどころに加入してます。ただみんなメジャーに成り切れなかったのが残念!