LET IT BLEED / THE ROLLING STONES

60年代終盤、厳密にはサイケを通過してJJF以降のSTONESは名盤が目白押し。結成時のリーダーのブライアンがクスリでリタイア、キースがオープンGの五弦ギターでミックと名曲を量産していた時期、悪い訳ないよね。今回は60年代ラストを飾る名盤「LET IT BLEED」です。

まずタイトルがイカしてます。BEATLESの「LET IT BE」をパロりつつ、当時の自分が置かれた血なまぐさい環境を上手く表現してます。

トップはサイケっぽけ始まる「GIMME SHELTER」。マイナーでハードに展開します。さすがに名曲、沢山のカバーバージョンがあります。やっぱGFRのバージョンが一番格好ええ、あとTHUNDERのバージョンもスライドが効いて秀逸です。スローブルースの「LOVE IN VAIN」はテイラーのソロが映えるライブバージョンがお薦め。「GET YA YA」かレディジェンを聴いてください。「COUNTRY HONK」は例の名曲のカントリーバージョン、さすがにレギュラーバージョンには負けるでしょう。「じゃあ、レギュラーバージョン収録したらええ」かと言うとそうでもなく、アルバムのバランスとしてはカントリーバージョンなんやよね。「LIVE WITH ME」はサウンドのバランスが絶妙です。当時のブートの音質確認には最適!そしてアーシーなR&Rのタイトル曲、大好きです。歌詞もええよなぁ、結構くだらん内容やけどまたそれがロックやね!

B面はいかがわしくブルージーな名曲「RAMBLER」。72年USツアーから73ユーロツアーにかけてはスピードアップして猥雑もアップ、ミックのベルトを叩きつける煽りも盛り上げてライブのハイライトでした。これは絶対にレディジェンの映像付きで賞味ください。STONESの歴史の中で一番のピークと断言します。キースの歌うダル気な「SILVER」に続いては「MONKEY」、「SHELTER」と同傾向のマイナーのハードに盛り上がるナンバーです。VOO DOOツアーからお目見えしました。そういえばタイトル曲も「TATOO」ツアーで初お目見えやったな。最後は合唱団のコーラスから始まる壮大な「YOU CANT GET」でお終い、この曲はR&Rサーカスのバージョンが一番好きです。コンパクトでパーカッシブでええよ。

ほとんどが今でもライブの定番曲、突出した名曲よりもアルバムのトータルで名盤でしょう。個人的には各曲、ライブバージョンのほうが好きなんですが・・・。