NEW YORK CITY / AL KOOPER

今宵はちょっと意外なところで・・・アル・クーパーの「NEW YORK CITY」。


本作はアルのソロになって4作目、一般的には自由の女神をコラージュしたジャケットの1STソロ「I STAND ALONE」が有名か?「STAND ALONE」がアルのアイディアを詰め込んだ万華鏡のようなサウンドに対して本作は落ち着いたイメージ。とはいっても十分にバラエティに富んでますが。

いきなりですが、なんといってもタイトル曲!アーバン・ソウル・バラッドの名曲です。そしてこの曲のベースが凄い!ハービー・フラワーズ、英国きってのセッションマン。古くはハングリー・ウルフ、ランプルストラトスキン、ジョージ・ハリソンキャット・スティーブンスのバックでも弾いてます。とにかくよく歌うベース。当然早弾きがあるわけないけど、ツボをついたりカウンターで意表をついたり・・・最高にスリリング!続く「洗礼者ヨハネ」はポップに元気になったバンドって感じ、「CAN YOU HEAR IT NOW」もバンドがアーバン・ソウル・バラッドをやってるような曲。このあたり、ええよ〜。続く「ハードロック野郎」は無視して「静かに狂っていくぼく」はビートルズ、ポール直系、ほとんどパロディ!この曲もハービーがええベース弾いてます。

B面に移って「OO WEE BABY,I LOVE YOU」はいきなりイントロがスライみたい。「人生とは辛いもの」はもろにエルトン・ジョンやな、パロディ?ええ曲よ。「遅れないでいらっしゃい」はそれこそエルトンの初期の曲。後半がサンタナみたいやぞ。「最愛の君」はボ・ディドリーの曲、これもスライを思わせる。「悪夢第5番」はあんまり印象にないなぁ。最後の「警告」は「STAND ALONE」にも通じる大仰な曲。ちょっと目まぐるしすぎ。

とにかくA面が最高、特にタイトル曲はお洒落でセンチなアーバン・ソウル・バラッドの名曲です。そしてこの絶妙なベースは全ベーシスト必聴です!OUT SIDE HELPあたりがカバーしてくれると嬉しいのですが。