JUAN DE LA CRUZ

辺境のハードロック第6弾は・・・かなり辺境、フィリピンのJUAN DELA CRUZ。ルイズルイス加部も加入していた日本のへヴィブルース・ハードロックバンドSPEED、GLUE&SHINKIのドラマー、ジョーイ・スミスも在籍していたフィリピンでは結構有名なバンドです。


73年作の2ND「HIMING NATIN」。1STではイマイチ照準が絞りきれてなかったけど、ジョーイ・スミスが加入した本作ではブルースハードロックバンドとして格段の成長を見せてます。デビュー当時のFREEやらMOUNTAINに近いタイプ、とにかく重い!「TAKE YOU HOME」「WANNA SAY YEAH」「SHAKE YOUR BRAINS」あたりが典型的ナンバーです。ちょっとスワンピーな「R&R SA ULAN」、スローなブルース「BLUES TRAIN」「MAMASYAL PILIPINAS」に混じってチャック・ベリーの「AROUND&AROND」、デッドの「BIG BOSS」のカバーも中々秀逸、そして最後にすごく綺麗なバラードのタイトル曲とブルースハードロックとしてはかなりの水準、その手が好きな俺には堪らない一枚です。


そして74年作の3RD「MASKARA」はさらにスケールアップした最高作です。イントロであるタイトル曲に続いて前作にも通じるブルースハードの「PINOY BLUES」、「BEEP」「R&R MUNDO」「BALONG MALALIM」「PALENGKE」あたりも同系のブルースハードながら確実に前作より曲が格好よくなってます。そしてこのバンドのもうひとつの売りである綺麗なバラード「NAKATAGONG MATA」「WE LOVE YOU」「PAGOD PAHINGA」「NAGLALAKBAY」とストリングスも織り交ぜたバラードは絶品です。ちょっとポップな「NADAPA ARINA」(ちょっとナレーションが邪魔、それさえなかったら名曲!)、そして最後の「LAST SONG」はブルースから完全に脱却したソリッドなハードロック。これは格好ええ、名曲です。

最近CDでも再発されてるJUAN DE LA CRUZ、聴くならまずは「MASKARA」ですよ。

追伸;ライブを休憩してましたが、ようやく再開します。2月13日(日)MAXAでTHREE TIMES HEAVEN出演します。SKIN&BONEも含めてまたボチボチとライブやってきます!