BLUE APPLE / GIFT

辺境のハードロック第3弾はドイツのGIFTの2ND「BLUE APPLE」です。


1STからボーカルと鍵盤がメンバーチェンジ、一皮むけた74年の作品です。ドイツではルシファーズ・フレンドに並んでワールドワイド・クラスの水準です。

A面はちょっとポップなタイトル曲からスタート、あれっと思ってたら2曲目からやられてしまいます。これはPURPLEからRAINBOWあたりの音かな?個人技よりアレンジ、コンビネーションで勝負ってとこはちょっと違うけど。2曲目の「ROCK SCENE」続く「WASTE YOUR TIME」はとにかくええよ。曲よし、演奏よしの名曲です。「PSALM」はムーディなイントロからオルガンロックへ移行するインスト。A面ラストはクラシカルなオルガンのイントロから「FIREBALL」みたいなドラムで導かれる疾走感溢れる「EVERYTHING'S ALRIGHT」。このあたりまさにRAINBOWの「RISING」の先駆けといっても過言ではないでしょう。

B面はこれまた名曲「FIND A WAY」でスタート。途中からのメロトロンの泣きの部分はプログレ者も納得。そしてピアノをバックに悲しげなメロディの「REFLECTIONS」がスタート。すぐにへヴィなリフでハードナンバーに突入するけど、重くなりすぎないのはボーカルがハモリを多用してるからでしょう。この曲、2部構成になっていて、パート2では疾走感溢れるアレンジになります。ハードでメロディックでアレンジが凝ってて文句なしの名曲。最後はこれまた名曲、構成の妙が光る「PAST BEHIND」で幕を閉じます。

今まで紹介したSOCRATESやCHARLEEはローカルレベルから抜け切れてなかったけれど、このGIFTの「BLUE APPLE」は世界レベルで通用する名盤です。第一まだRAINBOWも存在してなかった74年にドイツでこんな音を出すバンドがいたなんて驚異的!PURPLE〜RAINBOW系ハードロックが好きな人は必聴ですよ。