ATLANTIS PHILHARMONIC

プログレっていうとまずは英国、そしてドイツ、イタリア、フランスを中心にしたユーロ圏がどうしてもメッカってイメージ。これは米国のプログレ・バンド、ATLANTIS PHILHARMONICです。


 74年当時の米国にはこんなバンドが2NDを作れる環境はなく唯一の作品です。鍵盤とドラムのデュオです。どんな音って?英国からイタリアにかけての暗黒系ハードプログレといえばその筋の人にはわかるでしょう。はっきりいってあんまりテクニカルさは感じられない。しかし熱い音です。

トップの「ATLANTIS」からしてハードプログレとはかくありき!って感じの名曲です。続く「きこり」は静かなピアノのイントロから盛り上がりではメロトロンが泣きまくるエピタフ系の大袈裟バラード。「DEATH MAN」はまたまたハードプログレの典型的ナンバー・・・しかしお決まりの変拍子もなく、結構ギターも鳴っているし、かなりハード寄りの音やね。「FLY THE NIGHT」は割りとキーボード主体の体裁の曲。ボーカルが凝ってて、ハーモニーなんかジェントル・ジャイアントみたい。そして「MY FRIEND」はピアノのボーカル小曲。この曲はちょっとポップすぎて浮いてしまってるなぁ。うわっ、またメロトロンが鳴ってきた!最後の「ATLAS」はこれまたハードプログレの典型的ナンバー。

ハードプログレでも以前に紹介したBALLETTO DI BRONZOやOSANNAのような一級品ではありませんが、愛すべきB級バンドとして結構愛聴もんですよ。なんか最近再結成しているみたいですね。