FREE LIVE

「ハードロックの人ですよね?」と訊ねられる。「そうだよ」「どんなん聴いてるの?」「STONESとかFREEとか・・・」「え〜、それってHRと違いますよ」「えっFREEってHRと違うの?」「ブルースでしょ」・・・「STONESなんてR&Rですよ」・・・う〜ん。

 中学生の時に初めて聴いたFREEのアルバムがこれ、「FREE LIVE」です。いとこが「HRの名盤やっちゅうんで買ったけど全然つまらん」と放置してたのでパチッてきました。オープニングの「ALL RIGHT NOW」でいきなりやられました。ドラムのマーチにのってギターソロ、そしてフレイザーのベースに導かれてコゾフのソロ!「これのどこがつまらんのや?」多分、いとこはレインボーとか聴いてたからこういうブルージーなHRは駄目やったんでしょう。「BE MY FRIEND」はポール・ロジャースの演歌ボーカルが絶品。「MOVER」「PONY」「F&W」といった地味目の曲も味わい深い。「F&W」のエンディングのドラムソロは格好ええっす。そして「MR. BIG」がクライマックスです。曲自体はどうってことないんやけど、コゾフのソロが泣きまくり!あんまりギター、特にソロに関しては無頓着なんやけど、この曲のソロのビブラートは「凄い!」と中学生ながら思いました。そしてフレイザーのベースソロ!たいしてテクが凄い訳ではないんやけど、歌心ありリズミックでもありと最高のベースソロです。「こんなに指が早く動きます」的なソロはいらんでしょ。HEEPのゲイリー・セイン、PIEのグレッグ・リドリー、TOADのワーナー・フロリッチが3大ベーシストなんやけど、アンディ・フレイザーもフェバリット・ベーシストです。最後は3コードの「HUNTER」でライブはおしまい。その後スタジオ録音の「GET WHERE」がフェードインしてくるのもええ感じです。最後に牧歌的なこの曲が収録されているのには賛否あるけど、俺はこれで良かったと思う。なんか心が浄化されていくんやよね。

近年FREEのBOXにこのツアーのアウトテイクでライブメニュー再現がされてました。他にも色々DXバージョンのボーナスとしてライブのアウトテイクが出てるし、BBCのライブも出ました(BBCのライブは個人的にはイマイチでした)。でもやっぱりFREEのライブは本作が一番でしょう。