STRAPPS

これも懐かしいバンドです、STRAPPS!当時はミュージックライフなんかの雑誌でよく見かけたなぁ。とにかく本国より日本で人気のあったバンドです。

 まずは衝撃的デビューを飾った1ST。SMやら卑猥なイメージでデビューの話題作りとしては成功したのでは?頭から「SCHOOL FUNK」「DREAMING」「ROCK CRITIC」とROXY MUSICがハードになった感じ?つまりは伝統的英国屈折ポップのハードロック・バージョンなんやね。B面も「IN YOUR EAR」「SANCTUARY」なんかはモロに英国らしさたっぷりの屈折したハードポップです。うん、これはハードロックの範疇では語れないバンドです。デビューのショッキングさも手伝って世間的には最高作の呼び声も高い。個人的に「SANCTUARY」が大好きです。あ、「密会」は俺のオリジナルでパクらせてもらってます。

 さらにハードロックに近づいた「SECRET DAMAGE」です。いきなり荘厳なオルガンの調べからなだれ込む「DOWN TO YOU」、格好ええわ!この手法ってSTRAY DOGと一緒ですね。英国ハードロックの定番とも言えます。あ、STRAY DOGは一応米国でした。続く「PAIN OF LOVE」もへヴィなイントロなんやけど、歌メロの入りがちょっと異質、この異質感がSTRAPPSでしょう。「CHILD OF CITY」ではいかにも英国屈折ポップ感満載!他の曲も一筋縄ではいかない屈折したハードロックがてんこ盛りです。B面の「I WANNA KNOW」なんかドラム、ベースのソロまで入って頑張ってます。ただし、ベースはあんまり上手くないけどね。そして最後のタイトル曲、最高です。出だしのスローな部分から暴力的なイントロ、サビの後のギターの入り方なんかセクシー!個人的にはこれが最高傑作!

 今度はポップになった3RD。この頃から日本でも人気に翳りが見え始めてきました。衝撃的な1ST、ハードロックの一級品の2NDに較べて分が悪いか?いや、これはこれで中々の完成度です。いかにもうちのバンドがやりそうなタイトル曲、レゲエとゴスペルの合体したような「MUSIC PLAY」、とってもポップな「R&R SENSATION」「LOOK TO EAST」「BE STRONG」、シングルになった「THROUGH THE NIGHT」なんか高水準やと思いますよ。メロディ・構成・アレンジともにかなり作り込んだ印象です。女性コーラスもふんだんに使ってます。ただハードな曲の出来が前作より劣っているのと、STRAPPSらしい屈折感が弱くなったのが残念。それまでの2作の印象がなかったら十分名盤でしょう。

この後キーボードが脱退、ツインギターになって4THを日本のみで出しました。聴いたけどあんまり印象にないなぁ。そんなこんなでドラムのミック・アンダーウッドがGILLANに参加、STRAPPSは解散してしまいます。リーダーのロス・スタッグは母国オーストラリアで音楽教師をやってるそうです。そう言えば数年前、レインボウ・シアターでのライブがいきなり発表されました。2ND発表時のツアーと思われますが中々良かったですよ。