IL BALLETTO DI BRONZO

今宵はイタリアンプログレの一番のお気に入り、IL BALLETO DI BRONZOの「YS」です。

初めて聴いたのは大学生の頃。友人に「これ気ぃ狂ってるで〜」とテープに入れてもらったのが出会い。もう30年近く前の話です。

イントロのまさに気ぃ狂った女性スキャットにやられました。全5曲のクレジットになってるけど、おおまかには3曲に大別されます。しかし30年近く聴いてんのにいまだに構成が覚えられん!1曲ごとにどうこう言うよりも全体的な息苦しいほどの重苦しさ、暴力的エロチック。はっきりいって綺麗なプログレはかけらもありません。全編畳み掛ける暴力的ハードプログレ!それも無調音楽を感じさせるアヴァンギャルドを伴ったへヴイネス、まさに気ぃ狂いそうです。個人的には初体験が強烈だったのでやっぱり「イントロ〜第一部」の流れが最高やし、「エピローグ」の途中のメロトロンをバックに淡々と不気味に進行する箇所なんか大好きです。アヴァンギャルドなピアノが駆け巡り音が消えそうになった時にまたハードなイントロに戻り「イントロ」の女性スキャットのテープ逆回転のようなエンディング、恐ろしい・・・。

さすがにこんなテンションの高い(というよりも切れた)アルバムは一枚作ったらあとは何にも残るはずはなく、バンドは崩壊。リーダーのジャン二・レオーネはソロに転身、段々と時代に沿った音を出していきます。しかし、90年代にはブロンゾを再結成、当時のライブも出てます。「YS」の完全再現にはビックリしました。たしかに音は新らしめの音でしたが・・・。最近はどうしてんのでしょうか?

しかし、サム・クックとバレット・デ・ブロンゾが同居するブログも中々ないよなぁ・・・。