LEAF HOUND

さぁ、そろそろ本命に登場願いましょう。PETER FRENCH率いるLEAF HOUND!「やっぱりハードロックは英国もんが一番やろ!」と力強く宣言してます。

 FREEのポール・コゾフ、サイモン・カーク、FOGHATのロッド・プライスが在籍したBLACK CAT BONESの残党とPETER FRENCH、MARC HALLS(名前違ってたらごめん)が合体したLEAF HOUNDの1stがこの「GROWERS OF MUSHROOM」です。英国マイナー・ハードロックの最高峰として当時は主戦場だったドイツで先行発売されたらしいです。後追いでDECCAから英国盤が出たとか出ないとか・・・とりあえずというか当然というか日本での発売はありませんでした。

これを聴いたら英国マイナー・ハードロックの最高峰(米国マイナー・ハードの最高峰はSIR LORDで決まりでしょう)の勲章に異論を唱える人はいないでしょう。ロッド・プライスに負けじと頑張るHALLSを筆頭にハードにリフを決めるバックも素晴らしいけど、やっぱりPETER FRENCHの野生のボーカルに決まりでしょう!声質、歌いまわし、そしてルックスというかたたずまい、すべてROCK STARです。これは生まれ持った資質、神に選ばれたロッカーです!

曲はおおまかにへヴィなA面1,3曲目、B面ラスト、スピーディなB面トップ、4曲目、英国ならではのA面2.4曲目、B面2,3曲目の3パターンに別れますが、それぞれ特色あって飽きさせません。個人的にはA面1,2,3曲目、B面1,2,3,4,5曲目が好みです、って殆んどやんけ!とにかく英国だけでなく全ハードロック・ファンというか全ロック・ファンは必聴の大傑作です。

この後FRENCHはATOMIC ROOSTER〜CACTUSと渡り歩き、なんとDEEP PURPLEのボーカル・オーディションを受けたりします。PURPLEのオーディションはあまりにFRENCHがロックすぎて採用されませんでしたが、個人的にはFRENCHの不採用はRITCHIE一生の不覚と思ってます。その後ソロを出したり70年代はそこそこ活動が聞こえてましたが、80年代に入り音信不通の状態になってました。

 ところがどっこい神に選ばれしロッカーはくたばり切れません。LEAF HOUNDを2006年に復活させ2007年には復活作を届けてくれました。

声質、歌いまわしは昔のまんま。ルックスも日和らず、かといってデビカバみたく造られたものでなく、ずっとROCKやってこうなりました的たたずまいが最高のROCKおやじです。バックが青いやらの声もあるけど、神に選ばれしロッカーを向こうに回してそりゃ分が悪いってぇものです。

かなり水準の高い楽曲ばかりですが、個人的にはへヴィな1曲目、英国ならではのアコースティックな4,8曲目、サビがキャッチーな5曲目、CROSSROADに良く似たリフの新生LEAF HOUNDのテーマソングの7曲目、そして故ヴィンセント・クレインに捧げたATOMIC ROOSTER時代のナンバーをよりハードにした9曲目がお気に入りです。

今でもLEAF HOUNDは英国・欧州をツアーして活動中。このままくたばるまでROCKしてたまにアルバムを出していってもらいたいもんです。頑張れPETER FRENCH!!