I TEOREMI

昨夜「イタリアはプログレには名バンドが多いけどハードロックはイマイチ」的なことを書きました。が、あれからCDラックを眺めてたら・・・ありました、イタリアン・ハードロック、I TEOREMI!

 72年の唯一の作。メンバーは後にサマディに参加するベースのALDOがバンドを引っ張ってます。とにかくALDOのベースが凄い!普通ユニゾンはギターにベースが合わす感じなんやけどTEOREMIは全く逆、ベースの早いパッセージにギターがなんとか追いついてる感じ。

A面トップからいきなりベースののけぞる合いの手!無骨なボーカルもイタリアらしくてGOOD、ハードロックであろうが母国語で歌うこの心意気!FLEAと比較して歌メロがわかりやすいのも良い。途中からギターも自己主張してます。この1曲目はTEOREMIのいいところを凝縮した名曲です。2曲目も変態的イントロをベースが引っ張る。いきなりのこれまた変態ピアノにビックリ!ドラムソロも入った変態インストでした。3曲目は待ってましたのへヴィなギターのイントロからALDOのバカテク・ベースが絡みつくハードチューン。比較的シンプルでお気に入りです。

B面は「朝日のあたる家」を思わせるパワーバラード。このメロディ、イタリア人にぴったり!2曲目はバラードで始まり途中で壮絶なインストに変わるちょっと風変わりなナンバー。そして3曲目、ベースとギターが追いかけっこしているような目まぐるしいインストナンバー。変てこなメロディのリフといいこいつらやっぱり変態?最後はクールなボーカルナンバーで幕を閉じるが、やっぱりバックはいらんことしいや・・・。

ちょっとB面の印象が薄いけどとにかくこのA面の3曲は凄まじい!はっきり言ってブルース臭さはゼロ、クラシックやジャズ、フレーズにややアバンギャルドの臭いすらするTEOREMI唯一の作品、イタリアらしいハードロックの確立された一枚です。メインとして聴くにはちょっとしんどいけど、たまにはこういう変わったハードロックもいいのでは?