DIRK STEFFENS

ドイツものをもう一枚、DIRK STEFFENSの唯一のソロアルバム、76年作です。

 DIRK STEFFENSを知らない人に説明・・・ドイツのビッグネームであるBIRTH CONTROLの3RD「REBIRTH」に参加後、脱退。本作を発表後に裏方に回り、アクセプトやらハロウィンのプロデューサーやエンジニアをやってるらしい(BIRTH CONTROL加入以前の情報はないし、ソロ作以降の80年代メタルはまったく聴いてません)。

そんなハードロック一筋のDIRKのソロ作。一言「SOLID」に尽きます。THREE MAN ARMY(以下3MA)を思わせるソリッドなハードロック満載の隠れた名盤です。徹底したリフの格好よさで言えば3MAを凌いでいます。オープニングの「JUST A GAME」からソリッド・ハードロックの連発でまず一回死にます。あ、2曲目はドリフのヒゲダンスを個人的には思い浮かべてしまいます。その後ちょっとポップな3曲目、アコースティックなバラードの4曲目に続いてまたまたソリッド・ハードロックの「ELYSA」。ボーカルがあんまり上手くないのが逆にリフの格好よさを引き立ててます。あ、これは褒め文句ですよ。どうもDIRK本人じゃなくてベースのIAN CUSSICKって人が唄ってると思われます。

B面に移って一番お気に入りの「THINGS & THOUGHTS」。これ最高に格好よいリフ・ハードロックです。ノリも気持ちいい!続いてシャッフルというより3連でガンガン攻める「RIGHT ON,WOMAN」、へヴィです。3曲目はちょっと力を抜いたちょっとサンタナっぽい(?)パーカッシヴなナンバー。ちょっとお洒落なシャカタクでもやりそうなナンバー。そしてちょっとブルージーな「BEGGAR'S SONG」、これもちょっとお洒落です。とは言っても76年作のハードロックアルバム、いい意味で垢抜けません。そして最後にアコースティックをバックにギターが泣くインストの小曲で幕を閉じます。

1曲目がすごい格好よい曲でその後騙される3MAと違って・・・だって1曲目は「POLLICAT WOMAN」やらやたら格好よいのにその後は割りと日和ったナンバーが多くて思わずベスト盤に編集したくなるんやもん!このアルバムは最後までボルテージが落ちず一気に聴けてしまいます。はっきり言って泥臭さは皆無ですがソリッドなリフが最高に格好よい隠れたハードロックの名盤です。一度お試しあれ!