THIN LIZZY

愛すべき英国バンド、THIN LIZZYを紹介します。何か近々77年「BAD REPTATION」全米ツアーのタワーシアターがオフィシャルで出るらしい。昨年も75年「FIGHTING」ツアー音源が出たばかりで75〜78年の黄金時代のライブはいくらでも聴きたいもんです。

 いきなり最高傑作の「JAILBREAK」です。ロビーとスコットのツインギター体制の完成作です。トップのタイトル曲からラストの「EMERALD」まで捨て曲なし!タイトル曲、「WARRIORS」「BOYS」「COWBOY」「EMERALD」とライブのハイライト曲が並びます。中でも「BOYS」と「COWBOY」はやっぱ最高!でも実は「ANGEL」「RUNNNING BACK」「ROMEO」あたりのちょっとウエストコースト風の曲があまり取りざたされないけど、LIZZYの別の顔でもありいい味出してます。やっぱこれはスタジオ盤では最高傑作でしょう。「JAILBREAK」をピークにその前後が一番おいしい時期です。あ、でもこれはスタジオ盤に限って言える事ですよ。

 続く「詐欺師ジョニー」は「甘い言葉」「虐殺」あたりがライブの定番曲、それ以外はちょっと地味目なので「JAILBREAK」ほど人気は高くないけれど個人的には凄く好きな一枚。「JOHNNY」「ROCKY」なんてLIZZY節炸裂、ちょっと物悲しい憂いたメロがたまりません。ハードロックのジャンルで語られることが多いけど、グラハム・パーカーを前座に使ったり、ミッジ・ユーロがヘルプでギター弾いたり、果てはヒューイ・ルイスとつながりがあったりでパブ・ロックあたりのラインもあるんです。あ、ピストルズのメンバーともやってたなぁ。バラードもすごく充実していて「BORDERLINE」「FOOLS GOLD」あたりはいつものウエストコースト風味が味わえるし、「MARIE」はほんわかとした気分にさせてくれます。地味なんだけど、騙されたと思って聴いてほしい一枚です。

 とは言っても最高傑作は間違いなくこれです!スタジオ盤でその軽さに不満を感じてた人もこれで吹っ飛びます。かく言う私も高校の時にこれをリアルタイムで聴いて吹っ飛びました。その後、スタジオ盤を聴いたので馴染むまで時間がかかったほどです。オープニングの「JAILBREAK」の一発目の「ジャ〜ン」からノックアウト!「MOONLIGHT」からのフィードバックにのって「虐殺」が始まるとこなんか鳥肌もんです。でもやっぱハイライトは「COWBOY」から「BOYS」へのメドレーです。特に「COWBOY」の最後のロビーのソロは完璧です。この頃は「COWBOY」はまだコヨーテの掛け声はやっていません。あれはいつ頃からやり出したんだろう?スタジオ盤でのウエストコースト風味はこのライブ盤では「SOUTHBOUND」(この曲も大好き!)くらいでしか感じられず、とにかくアグレッシブなライブです。当時2枚組ライブが結構出ていてUFO、スコーピオンズ、RUSH、NAZARETH、エアロ、テッド・ニュージェントはたまたCARMEN MAKI&OZとハードロック第2世代のひとつの区切りというか総決算的ライブが結構出ました。当時中学・高校生の自分は当然2枚組を買うには結構勇気いることやったけど、このあたりのライブは聴きまくりました。その中でもLIZZYの「L&D」はちょっと別格でした。ハードなロックバンドとしてLIZZYを聴きたいなら迷わずこれです!!

まだブログ始めたばかりで、やっぱ無難なメジャーどころが多いですね。そろそろ、マイナーどころ、BOOTも織り交ぜていきます。