DIRTY TRICKS

いや〜、これは結構マイナーなバンドですね。中学生の時に2ND、3RDが国内盤で出ててリアルタイムで聴いてました。ポリドールやったはず。歌詞カードがついてなくて、えらい損した気分になったのを覚えています。伊藤政則が熱いレビューを書いてました。

 まずは1ST。1曲目の「WAIT TILL SATURDAY」が最高です。AC/DCの「LIVE WIRE」みたいなイントロからハードロッキンになだれ込むイカしたナンバーです。5曲目も匹敵するハードロッキンなナンバー。2曲目はFREEっぽいへヴィナンバー、3曲目はUFOっぽいちょっとポップなナンバー。6,7曲目も同系統なんやけど、キーボードがないせいかUFOよりもブルージー。4,8曲目はお約束のスローナンバー。曲はいいんやけど、ちょっとプロデュースが甘いというか(サバスやバッジーのロジャー・ベインなんやけど・・・)。デビュー作としては十分なんやけどね。全体的にちょっとブルージーなUFOという感じ。

 そして2ND。1ST1曲目が再録されてまたトップに!実はリアルタイムでは3RD、2ND、1STの逆順で聴いたのでこの曲の衝撃は結構きました。5曲目も再録されてます。2曲目はまたまたFREEっぽいへヴィナンバー。4,6,8曲目はハードリフの曲なんやけど1STみたくポップじゃなく、ブルージーに攻めてます。3,7曲目はお約束のバラード。女性コーラスが入ったりして1STに較べてプロデュースが良くなってます。反面、曲が地味になったような・・・国内盤は1STの再録曲は入ってたけど、英国盤ではカットされて曲順も替ってます。最近のCDは英国盤の曲順に再録曲、ライブがボーナスされているけど、さらに地味になったような気がします。

 最終作の3RD。最高傑作です!当時はこれとジューダスの「運命の翼」が愛聴盤でした。曲よし、トニー・ビスコンティのプロデュースよしで1STと2NDのよいところを凝縮した感じ。1曲目のタイトル曲から最高!2曲目もスピーディ、3曲目は地味な始まりやけど中間部がすごくメロウで気持ちいい!!4曲目はイントロがゴリゴリ、唄メロはポップ、結構凝られてます。B面トップもスピーディ。2曲目はタイトル曲と並んで名曲、イントロからサビに至るまで完璧!この味は英国やないと出やんやろう。3曲目はR&Rをかまし、最後はバラードで締める。う〜ん、王道やなぁ。当時よく聴いてたジューダスは宗教がかった神秘的なところが好きやったけどDIRTY TRICKSはロック少年がそのまま大きくなったって感じでした。この調子であと何枚か作ってほしかったけどバンドは解散、メンバーはNWOBHM時代にヴァーディス、グランプリへと流れていきます。

う〜ん、ちょっとマイナーどころやったか?でも英国HRが英国HRらしかった最後の輝きを持つバンドとして愛着のあるバンドでした。さて、次回はもっとマイナー?それともBOOTか?