CZAR

げげっ、これは英国ロックの中でもかなりマイナー。CZARの唯一のアルバムを紹介、70年の作品です。


オルガン等鍵盤系を中心にギターも十分うるさいプログレ者も納得という、グレシャスやベガオペと同傾向の英国ハードロックです。しかしCZARのほうがアンダーグラウンドというかサイケの臭いがかなり強いか?2バンドに比してへヴィ、しかしBEATLESの影響が強いのかボーカルパートはやっぱりメロディアスです。

トップの「TREAD SOFTLY ON MY DREAMS」はへヴィなリフにメロトロン、ボーカルはポップという典型的ナンバー。あれ、この曲どこかで…クリムゾンの「精神異常者」や!各パーツは異なるんやけど、曲自体の発想が一緒なんや。続く「CECELIA」はサバスすら思わすへヴィなナンバー、ここではハープシコードがええ味付けをしてます。武骨なハーモニーも決まってギターの炸裂するグレシャスって感じ。ギターはリッチーみたいやぞ。「FOLLOW ME」はサビがむっちゃポップな疾走系ナンバー。「DAWNING OF NEW DAY」はこれまた典型的ナンバー。歌パートはWISHBONE ASHみたいやな。しかしリズムがへヴィやな…これはモタリと紙一重。「BEYOND MOON」は6/8のちょっとムーディな曲。クリムゾンと重なるのか「MOONCHILD」のイメージやね。そして大好きな「TODAY」。この曲はずばりプロコル・ハルムでしょう。英国ならではのバラード、「I KNOW I'M LOSER〜」とくる唄い出しがブリティッシュです。最後は地味目の「DAY IN SEPTEMBER」で終わり。この曲はインスト部分でDOORSを思わせるな。歌パートは相変わらず武骨なハーモニーの効いたポップなもんです。

CDには2曲ボートラが付いててゴスペルっぽいバラードとスワンプっぽいR&Rが収録されてます。アルバムとは全然違う印象…何やこれ?

なんか当時の英国ロックのエキスをごった煮にした様なアルバムです。ベースにサバスのへヴィなリフがあって、そこにクリムゾンのようなメロトロンが被さってBEATLESも真っ青なポップな歌メロが割り込む…ハーモニーは綺麗というより武骨なんやけどね。これはプログレ?ハードロック?…英国ロックです。