AREA

何を思い立ったか、イタリアン・プログレをご紹介。インターナショナル・ポピュラー・グループのAREAです。早熟な中学生はこれを聴いてました。キングのプログレ・シリーズが始まった頃でした。

 まずは1STでしょう。代表曲の「9月」がトップを飾ります。いきなり民族色いっぱいです。2曲め以降は割と普通のジャズロック・・・いやいや普通と違うぞ。なのに普通に聴こえてしまう1曲目のインパクトの強さ!じわじわ盛り上がる「叫び」、普通(全然普通と違うって!)のジャズロックやけど曲自体が格好良い「自覚」「唇」、後半アヴァンギャルドな「ツェッペリン号」も捨てがたいが、1曲目には勝てやんなぁ。ベースは本作で脱退するPFMのP.ジヴァス、ええベース弾いてます。

 そして初期の名作3RDの「CRAC!」です。トップはこうでなくちゃの疾走系民族ジャズロックの「白象」。ドライブ感溢れたフレットレス・ベースが気持ちよい!続いてライブでリンゴをかじる「オデッセアのリンゴ」。後半のボーカルアドリブが無茶苦茶格好よい!人呼んでアバンギャルドジャズ・ラップ。「栄光と革命」は珍しくさわやかなメロディのダンス民謡のような、一歩間違えばウエスト・コースト系(?)の曲。意外と名曲です。他の曲はアバンギャルドも感じさせるジャズロック。特に「5」はアバンギャルド色が強い。1STの「9月」のような突出した曲がない分、トータル的まとまりはこちらでしょう。

 そして最終作の「1978」。間違いなくAREAの最高傑作です。中学3年の時に初めてAREAを聴いたのが本作でした。インパクトあったよなぁ。とにかく本作は曲の出来がよい。トップの「追放者」はAREA全曲のなかでも抜群の疾走感と破壊力を持った極めつけ民族ジャズロックナンバー。続いて今までになかったアラブ色(?)を感じさせるナンバーが続き、大好きな「4月頃から」。いかにもジャズっぽい導入から陽気なスキャットが最高。「精神錯乱」も陽気な牧歌的ナンバー。とはいってもこの曲も変拍子の嵐です。B面はこれまた大好きな「ICI ON DANCE」。割とストレートな判り易いナンバー。途中のベースのみになって管が入ってくるとこなんか最高にスリリング!「ライオ」も格好よいジャズロック。最後の「ウォッカコーラ」は結構ユーモラスなナンバー。中盤の管が音が上がり切らないとこなんか笑えます。最後は何故かオールディーズっぽくなって支離滅裂!

AREAはこの3枚がお勧めですが、何枚か出てるライブ盤もテンションぶち切れで迫力あります。この後、リーダーのデメトリオ・ストラトスが死去、解散してしまいます。再結成されたけど、聴いてません。しかし中3で御三家(KISS、QUEEN、AERO)、ZEPなんかと一緒にこんなんよう聴いてたなぁ・・・。